私たちが中国製のペーパーストローを取り扱う理由

2015年、YouTubeにアップされた1本の動画が、世界中に衝撃を与えました。

映っていたのは、鼻から血を流してもだえ苦しむ一頭のウミガメの姿。その鼻には、誰かが浜辺に捨てたであろう、プラスチック製のストローが深く突き刺さっていました。再生時間は1分足らず。しかしこの短い動画こそが、スターバックスやマクドナルドを筆頭として、現在世界中に広がっているプラスチック製ストロー廃止運動のきっかけになったのです。

実は私たちがペーパーストローの販売をはじめたのも、この動画の公開と同じ頃でした。

時々、私たちが日本製ではないペーパーストローを取り扱っていることについて、「プラスチック製は販売しないの?」「なぜ外国製を選んだの?」といった質問をいただくことがあります。そこで今回のブログは、いつもと少し趣向を変えて、私たちが中国製のペーパーストローを販売している理由をあらためてお伝えしたいと思います。

(目次)

1.豊かな自然環境を残したい

2.海外・国内の厳しい検査をクリアした安全性

3.耐水性でわかる圧倒的な技術力と品質へのこだわり

4.日本製にはない、おしゃれで可愛いデザイン

1.未来に豊かな自然環境を残したい

豊かな自然に囲まれた、株式会社ベックの社屋。

飲食業界の大手、すかいらーくグループが全店舗でプラスチック製ストローの原則廃止を進めるなど、日本でも急速に関心が高まりつつある廃プラスチック問題。しかし、まだまだ他人事のようにとらえている方も多いように思われます。

中には「プラスチックってリサイクルされているんじゃないの?」と思い込んでいる方もいるかもしれません。しかし現実は違います。驚くべきことに、世界で捨てられているプラスチックのうち、実際にリサイクルされているのはわずか12%程度(※1)。また、プラスチックは紙と違って生分解性(微生物によって無機質に分解される性質)が低く、ペットボトルを海に捨てると、450年後まで残るとも言われています(※2)。

つまりプラスチックは、再利用されるどころか、使えば使うほどゴミとして地球上にたまっていっているのが現状なのです。

一方、紙と聞くと森林破壊を連想される方もいるかもしれませんが、気候変動や生態系に影響する森林破壊の要因となるのは、保護地域や伐採権がない森林を盗伐する違法伐採。

しかし私たちが取り扱っている中国 PUTIAN MINGYANG PAPER PRODUCTS社(以下:PMPP社)のペーパーストローは、FSC(森林管理協議会)という、森林資源の保全と育成を推進する国際機関の認証を取得し、森林保全のプロセスにのっとって製造されています。

私たち株式会社ベックは岐阜県の山あいにある会社です。まだまだ規模は小さいですが、日々、大自然に囲まれて働けることに喜びを感じています。海も山も人間が生きていくうえでなくてはならない大切なもの。豊かな環境を残したいという想いは社員全員の願いです 。



2.海外・国内の厳しい検査をクリアした安全性

写真提供:PUTIAN MINGYANG PAPER PRODUCTS社

プラスチックは環境だけでなく、人体への影響も懸念されています。その原因と言われているのが、原料として使われているBPA(ビスフェノールA)という化学物質。数年前に環境ホルモン物質として話題になったので、ご存じの方もいるかもしれません。カナダでは乳幼児への影響を考慮し、2010年にBPAを含む哺乳瓶の販売が政府によって規制されています(※3)。

最近ではBPAフリーのプラスチック製品も多くなってきましたが、専門家によると、かわりに使われているBPS(ビスフェノールS)やBHPF(フルオレン-9-ビスフェノール)といった物質の人体への影響はまだまだ未知数というのが現状のようです(※4※5)。

もちろん紙製だからといって、すべてのストローが安全というわけではありません。安価なペーパーストローの中には粗悪品が混じっていることもあります。

私たちが数あるメーカーの中からPMPP社のペーパーストローを選んだのは、アメリカのFDA(アメリカ食品医薬品局)をはじめ、食品や薬品の認可をおこなう諸外国の政府機関の厳重な検査をクリアした素材を使用しているから。水に浸しても着色物が滲み出ることはなく、口に入れても安全であることが証明されているからです。もちろん国内でも、厚生労働省の認可を受けた検査機関の試験をクリアしています。

ストローも哺乳瓶とおなじく、子どもたちも使うもの。企業の責任として、少しでも不安の残るものを販売することは絶対にできません。



3.耐水性でわかる技術力と品質へのこだわり

1週間水に浸したストロー

ペーパーストローは水に弱いのが弱点と言われています。しかし、私たちが取り扱っている ペーパーストローには、それは当てはまりません。

上の写真は、社内でPMPP社のストローを実験的に1週間水に浸けた後のもの。さすがにふやけてはいるものの、まったく型くずれしていません。

(※あくまで簡易的な検証であり、すべての商品に同様の効果を保証するものではありません)

一般的なペーパーストローとの大きな違いは、ストローの構造です。ペーパーストローの多くは、2枚の紙を巻いてつくる2層構造。最近、「6時間水に浸しても曲がらない」と新聞にも取り上げられた国内メーカーのものでも3層でした。

ところが、PMPP社は4層構造のストローまで取り揃えているのです。 一見どれもおなじに見えるストローですが、商品によって品質は大きく異なります。PMPP社のストローは、圧倒的な技術力とともに、品質に対する強烈なこだわりを感じさせてくれます。



4.日本製にはない、おしゃれで可愛いデザイン


仕事をしていて一番うれしいのは、やっぱりお客様に喜んでもらえたとき。ありがたいことに、ペーパーストローを発売して以来、私たちのもとにはたくさんのお客様から喜びのお声が届いています。

「結婚式の装飾に使いました!カラフルで写真映えしました」

「イベントで使いました。まず見た目が可愛いのでジュースは飛ぶように売れました。紙ですが丈夫なのでベチョベチョにもならずつかえます。ECOだし、またイベントなどで使いたいです」

「100円ショップにはない色と柄で、使い勝手も◎。ペーパークラフトで色々加工しますが、しっかりしている割にアレンジの幅が広くてお気に入りです。」

人気の理由はなんといってもカラフルで可愛らしいデザイン。これは、白や茶色の無地が主流の国内産ペーパーストローにはない、外国製ならではの魅力です。

ソーダやフルーツジュースなどの色鮮やかなドリンクに添えれば、「インスタ映え」もばっちり。個人のお客様だけでなく、女性客を増やしたいカフェやレストランでも喜ばれています。フォトプロップス(写真用の小道具)として使われるお客様も多いので、雑貨屋さんにもおすすめです。



以上が、私たちがあえて中国製のペーパーストローを取り扱う理由です。

紙のストローはプラスチック製に比べて高価。デリケートなので、管理にも手間がかかります。けれども、楽しんで使ってもらえて社会的価値もある、このような商品はなかなかありません。一つひとつは小さいけれど、取り扱っていることに大きな喜びと誇りを感じさせてくれる商品です。

もっとたくさんの方に中国製のペーパーストローの魅力を知ってもらい、使ってもらえたらうれしいです。




〈参照記事〉

※1 「プラスチックのリサイクル率を劇的に上げるテクノロジー」(クーリエ・ジャポン)

※2 「プラスチックゴミ問題を解決する技術とアイデア アジアから続々発信中」(The Asahi Shimbun GLOBE+)

※3 「ビスフェノールAについてのQ&A」(厚生労働省)

※4 「『BPAフリー』でも人体に有害?マークの本当の意味とは」(中日新聞プラス)

※5 「欧米で回避されるBPA、代替物質も有害?」(ナショナル・ジオグラフィック日本)